PBT TOP10 CLASSIC 2010 選手レポート D.Tanaka

ついにやりました。昨年の雪辱を果たすことができました。そして、A.O.Yに続いてのビッグタイトル奪還です。今は精も根も尽きたと言う感じで、燃え尽き症候群になっています(笑)

「もうお前の自慢話なんて聞きたくね~よ!」と言う人もいるでしょう。でも、書かしてね。今回はプレスとして中崎くんに乗ってもらったので、イカサマも嘘もなしの結果です。いや、プレスいなくてもイカサマなんでしないんですが。

 

今回は1日のプラからの流れをずっと自分の中で消化させていくのが大変な大会でした。プラを引きずっては大体ろくな結果にならないのですが、それでもヒントになるのは自分が行った釣りでしかないわけで、それをどう納得させる(自分を)のかを考えていました。

1日のプラはテキサスがメインでした。サイズもウエイトも申し分なかったので、キャストの結果を知るまでは「この釣りでクラシックは何とかなるだろう。」と軽く考えていました。しかし、3日のキャストであのウエイトを見せられ、また、自分の釣りの崩壊を感じました。そして、前日の9日のプラ。この日は11時くらいに須藤君と出船しました。須藤君もクラシック参加者なので、自分の釣りをやりこむと言うよりは、エリアを大きく見て回るというスタイルの釣りをしました。その結果、最下流で1500gクラスをばらし、1300gをテキサスで。あと、ワンドの奥のレイダウンで30cmクラスという結果でした。

この中で一番キーになったのは、ばらした魚で、水深1mほどのシャローフラットにワームをおいておくと言うか、キャスト後に須藤君に話しかけていたらラインが走ったという釣れ方でした。この時はあまり重要視してなかったのですが、結果的にテキサスの釣りが自分の中で崩壊した時に、大きな支えになったのは間違いないことです。

 

当日は年間一位の特権で一番フライト。スタートと同時に三連ワンドに向かいます。最初のワンドの入り口をテキサス、ジグ、スピナベで軽くチェックしてから、ワンドの奥にボートを進めた。分かっていたが減水がひどく1日に良かったレイダウンは丸見えで、バスの姿もありませんでした。ということで、ワンドを狙うのは変わらないのですが、入り口付近、つまりベイマウスを中心に狙うと言うプランにシフトしました。キーはディープが寄っているところです。

三連の下流側の岬を越えたところで、何気にオーバーハングにキャスト。スキッピングは春のスプーキーなバスが嫌うことがあるので、なるべくダイレクトに入れていきます。ボートポジションをチェックしていると、ラインにゆっくりとした生命感を感じました。「お、バスだ。これは小さいけどラッキーだ。」といってファイトを始めると、ドラグが止まりません!ハンドランディングしたのは2190gのビッグママ。ルアーはエコギア ストレート5(ウォーターメロン)のネコリグ。この時、2kg計しか持ってなかったので、頭の中では2000gで計算しています。開始1時間での出来事でした。目標ウエイトを5000gとしていたので、一気に楽になりました。

しかし、この気の緩みが災いして、次のバイトをミスしてしまいます。沈んだボートの脇に置いたネコリグがゆっくりと引きずり込まれていきます。ビッグバス特有のバイトです。しかし、ラインスラッグの取り込みが甘くて、すっぽ抜け・・・・。このミスからリズムが悪くなり、その後3時間バイトがなくなります。エリアはダムが右にベンドしているあたりまでのアウトサイド側。シャッドやテキサス、ネコを丁寧に打ち込みますがバイトはありません。そして、ワンド群の一番下のワンドの中にあるレイダウンで700gをキャッチ。これは浮いている魚で、先の2kgUPはまったく違う魚です。プラで30cmを釣った場所ですね。そして、そのワンドの出口のブッシュの際から1100gをキャッチ。これも浮いている魚でした。ともあれ、これでリミットです。推定3800gということで、目標にはまったく届きません。

しばらくすると、本湖に面したレイダウンで1150gをキャッチ。このレイダウンは南下する時にテキサスで打っているのですが、魚が入ってきたのか、ネコが良かったのかわかりませんが、ともあれ入れ替えです。推定4250g。とりあえず昨年の優勝ウエイトを越えたという事で、3位くらいはいけたのかな?と思ってました。でも、クラシックは一位以外は意味がありません。ここからでかい魚だけに焦点を当てて釣りをしていきます。

今のところ魚が釣れているのはネコリグ。エリアはまちまちだが、本湖に面したところの方が魚が大きい。そして、シェードが絡んでいること。これは当日の風や日照の関係が一番大きいと思うのですが、1日と9日は同様に感じました。しかし、3日はこれが上手く機能しませんでした。これに本番中に気づいたのも大きな要素でしたね。あと、何かの要素が加わればビッグフィッシュに巡り合えるということで、本湖に面したシェードだけに絞ってどんどん釣り上がって行きました。シェードはそんなに多くなかったので、逆に大胆にエリアを切り捨てることができました。会場対岸のオーバーハングもかなり良さそうだったのですが、ここは見えバスがいただけでノーバイト。そのまま厚東川方面へ進んでいきます。橋まで打とうと思ったのですが、半分くらい打ったところでディープが寄っていないということが気に入らないので、やや早めに流しました。橋も丁寧に打ったのですがノーバイト。

橋まではアウトサイド側がシェードになっていたのに、橋を越えると大きくエリアが開けているためにシェードがなくなって、今度はインサイド側にシェードが形成されていました。ということで、対岸に渡りシェード狙いです。橋の袂は5mほどあったのですが、だんだんとシャローが張り出していることに気づきました。これはじっくりやる必要があるなと思い、ボートポジションをバンクに近づけて、投げる角度を変えました。すると、20mほど前にバスかコイか区別が付かない巨大な魚を発見。しかし、オーバーハングが微妙に邪魔をする・・・。このときもスキッピングはしたくなったので、魚の動きを読んで、一寸の隙間にキャスト。あまり上手とはいかなかったもののよい所に入りました。さて、魚は?と、誘いを入れようとすると、リールがモシャモシャに・・・。よくあることですね(笑)すぐに解いて(10秒くらい)ラインを巻き取ると・・・魚が食ってました。(これもよくあることですね!)しかも、デカイ!!「これは絶対にばらしてはいけない魚が来たよ。」と中崎君に話しかけながら、沖に誘導します。ドラグを十分に使ってランディングに成功したのは2130gの今日二本目の2kgUPでした。これは流石に吼えましたね。

これで推定5150g。「これで負けたら後悔はないよ。」と中崎くんに話します。「これは絶対に勝ちでしょう。」彼もそう答えます。「もう満足だよ。これ以上はないね。お腹いっぱいだ。」などと話して、余裕の御気楽モードになってしまいました。実際、ここで諦めたら2位だったんですがね。。。

時間はあと1時間。そのままの流れでワンドの中に入ってみると・・・シャローというか水深50cmほどになっていました。これは流石にないなぁ・・・・と思いながら、見ているとそのシャローフラットのど真ん中に40cm後半と思えるバスが2匹いました。2kgとは行かないまでも、どう考えても入れ替えは間違いないです。そこで、本気モードで食わせに入ります。その結果・・・・・見失いました(涙)ただ、そのバスが逃げる先がシェードであったこと。これで自分の釣りに強いコンフィデェンスを持つことが出来ました。

見えバスを食わせようといろいろ考えていたら、今日の自分の釣りが明確になり、先ほど2kgを釣った場所にもどり、今度は更に丁寧にキャスト。そして、しっかりとボトムを確認。そして、少しポーズ。すると、僅かな生命反応をハイブリッドバキュームが捉えました。しっかりとスイープフッキングを決めて、そのまま沖に誘導します。そして、キャッチした魚は1570g。もうこれ以上はないと確信した瞬間でした。

でも、万が一もあるので・・・会場に向かいながらスピナベを巻きシェードと水深が、思い通りになったと所だけネコを打ち込むという作戦で流していきます。すると1300gをキャッチ。やはり、自分のパターンは間違ってないと更に確信をしました。

そして、そのままウエイイン。2000+2000+1570で5500は越えたと思っていたら、先にウエインしたGUTSさんのウエイトは自分の予想ウエイトそのままの5570gという。「うお!?これって計り間違いがあったら、ちょっと届かないんじゃないの?」とかなり不安になりましたが、予想よりも2kgたちががんばってくれて、5890gというレコード優勝となりました。最後までひやひやしました。5匹だと8400gくらいでしょうか。これは山口のリザーバーでは自己記録になるくらいのウエイトですね。

 

釣りそのものは一人でやっているのですが、やはり、みんなに支えられて今の自分があり、その結果として、今回の優勝があるということを実感しています。感謝の気持ちでいっぱいです。小野湖の神様にも感謝です。マルキュー、DUELの両メーカーにも感謝の気持ちでいっぱいです。本当に良い道具なので、皆さんよろしくお願いします。最後に、プレスの中崎君に感謝です。朝緊張して、飲み物を買い忘れた私に、飲み物を分けてもらったし、何より要所で支えてくれたことで楽に釣りをすることが出来ました。本当にありがとう!


Updated: 2011年4月15日 — 8:47 PM

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