激渋の弥栄湖。第四戦からの渋さは継続中!?
A.O.Yは参戦2年目の山崎幸太選手が初受賞!
今年は激動のPBTシリーズ戦だった。延期の延期という考えられないスケジュール。そして、5戦のうち4戦が弥栄湖ということも。。。しかし、どんな状況であれ、参加する選手にとってはイーブンの条件。そこでしっかりと結果を残してこそのトーナメントである。
今期は第三戦以降、ロースコアゲームが続いた。その結果、誰がA.O.Yを獲ってもおかしくなかったし、誰がクラシック出場権利を獲るのかわからなかった。順位とは別に、ウエイインしたウエイトで加算されるポイント。これがさらに選手の思惑を複雑にさせていたようだ。最終戦でビッグウエイトを持ち込めば、誰もが大逆転がある。そんな期待を大きく抱かせる最終戦だった。
朝の気温は3℃だっただろうか。夜が晴天ではなかったので放射冷却の影響はそんなになかったように思う。ただ、昼くらいから雨の予報になっており、防寒対策も当然ながら、釣りのプランも変更せざるを得ない状況だった。
第四戦を終了した時点での、暫定1位は三澤選手。続いて、上妻選手、西岡選手、山崎選手、浜崎選手と続く。ちなみに三澤選手と浜崎選手の差は300Pほど。そして、上位5名すべてが0及び100点(参加点)を記録してた為、全員がこけると暫定6位の須藤選手がA.O.Y獲得という形になる。A.O.Y争いもここまで複雑なのだから、クラシック権利となると、だれがどうなのか予測もつかなかった。
そうなるととても重要なのは抽選です。上位3名及び、現時点のクラシック出場ラインの選手が被ることはないシステムですが、とても厳しい現実がありました。
年間5位の浜崎選手と年間2位の上妻選手がペアに。この瞬間に浜崎選手のA.O.Yは無くなりました。。。こうなったら、上妻選手のA.O.Y獲得に向けて、二人の力を合わせていくだけです。
自分の結果だけではなく、パートナーの為にトーナメントを戦うというのもPBTでしか体験できないことです。スポット参戦で年間成績をまったく気にしない選手もいます。しかし、最終戦となると、こういった緊張感を一緒に味わう事が出来ます。以前「他人が魚を釣って、心の底から喜べると思わなかったけど、それが理解できた。」といった選手がいました。これもPBTが目指す大会のスタイルのひとつなのです。
注目選手のペアを見ていきましょう。
PBT創立時から連続クラシック出場をしてきた田中選手は、現時点で暫定14位と黄色信号!今回は久々参加の住田選手がパートナー。おやつは禁止しなかったけど、“ばらし”と“フッキングミス”は禁止と告げられ、朝からビビらされたというのは、住田選手の談。
3戦、4戦と2戦連続の優勝を飾った山藤選手は、なんとロンリーに。ここで三戦連続の優勝をすれば、クラシック出場も決め、真の弥栄の帝王と君臨出来るかも!?
ピンボケ!!(ウクレレしっかりしろ!)暫定3位の西岡選手は、松江から遥々参加の福間選手と。福間選手はGFFOでも優勝経験がある強者です。後半の失速を巻き返せるか!?
その後ろは、暫定6位の須藤選手。ボーターに藤高選手を引きました。これが吉と出るか、凶とでるか。。。
暫定4位の山崎選手は、なんと前回優勝者の三上選手と。ちなみにPBTに三上選手を誘ったのも、山崎選手とか。大一番の最終戦で、最強のペアが出来上がったようです。
そして、ピンボケ写真ばかりで、どうしようもないウクレレカメラマンこと暫定一位の三澤選手は、ピントがバッチリの菊次郎選手と。晩秋の弥栄では、ビッグフィッシュの実績もあるので、期待も膨らむもの。菊次郎選手のお腹は期待で満ち溢れているのです。
スタートは7:30といつもより30分遅れ。つまり、帰着は14:30といつもよりも長い。長いようで短かった7時間。若干の帰着遅れはあったものの、無事に全員帰着。
今回キャッチしたのは、なんと3組のみ!第二戦が13組中11組がウエイイン、第三戦が14組中8組。そして、今回3組。。。順調にタフ化していることがわかります。
その貴重な一匹をキャッチしながら、1分の帰着遅れで-100gを食らった信田/中熊ペア。ボートから帰着場までのダッシュ力に問題があったか。来期は脚力の強化が課題だろう。
今回のような厳しい状況でも、マイゲームを貫いた中熊選手の素晴らしい一匹。前回の弥栄戦でもメタルジグでグッドサイズをキャッチしている。今回はプロリグスピン。彼らしい釣りでの一匹に納得の表情。信田選手も納得の表情・・・?
ともあれこの一匹340g(ペナ-100g)で3位。信田選手にとっては救いの一匹になった。
続いても1匹のウエイイン。
ジャークベイトの展開をメインとしながら、抑えのテキサスで何とかキャッチした田中選手。ペアの住田選手も、プラン通りに立ち木でキャッチするも、わずかにキーパーに届かず。。。
この価値ある一匹で、年間順位も5位にランクアップ!なんとかクラシック連続出場を決めた。
一方、ドS先生と密かに言われている田中選手の後ろで、若干ビクつきながらも、3回くらい寝落ちしたという住田選手(笑)キーパーキャッチには至らなかったが、とても楽しめたようです。来期も引き続きの参戦をお願いします。
そして、唯一のリミットメイカーで、唯一の4桁ウエイト。
山崎/三上ペアが、圧巻の10匹キャッチで優勝を決めた。ウエイトこそ1750gと、普段の弥栄から考えると少ないのだが、今回の状況では見事と言えるのではないだろうか。
プラからしっかりと釣り込み、エリアも4か所に絞り込んだ。また、アプローチ、ルアーなど、かなりの精度で仕上げ、プラ終了後は「絶対に優勝する!」と心に誓ったらしい。
そして、山崎選手より上位だった、三澤、上妻、西岡がこけた為、この優勝で一気にA.O.Yも決めた。参戦2年目の快挙といってよいだろう。
三上選手も第四戦に続く連続優勝。第三戦も魚をキャッチしており、新たな“神様”の登場を期待せずにはいられない。ちなみにPBTでは活躍するノンボーターは“神”と崇められ丁重に扱われます。一方、神をデコらせた場合、ボーターは“神潰し”の烙印が押されるとか。。。
メインエリアは美和。そして、18m前後スーパーディープ。第四戦で苦労した魚のケア対策もばっちりで、なるべくしてなった勝利といえるだろう。
そして、年間TOP3!!
さてさて、注目のクラシック出場権争いは・・・(残念な卒業写真のようになってますが)
ジャン!
年間優勝:山崎幸太(初) 2位:信田慎之介(2) 3位:須藤健(7) 4位:LAYLA(初) 5位:田中大介(9) 6位:三澤智治(5) 7位:高冨翔平(歯初) 8位:上妻善幸(2) 以上の8名。
LAYLAと高冨選手は、最終戦欠場ながらも、上位陣がこけた為に、上位に残ったようだ。5戦中4戦で戦うという特異なシステムだが、こういった時でも年間レースを楽しむことが出来る。これもPBTの良いところだと思う。(自画自賛)
そして、次点の9位となったのは、西岡選手。。。
この悔しい表情はなんとも切ない。でも、誰よりもプラに入り、誰よりも真剣に大会に挑んでいた。その姿勢はいつか報われると思う。恐らくクラシックに出場出来ないという悔しさと、ライバルの高冨が欠場しながらクラシックを決めたことへの複雑な気持ちがあるのだと思う。
ただ、一言いわして貰う。そんな二人を見ているのは楽しいぞ!(笑)湖上でも、陸上でも、罵声を浴びせ合って、切磋琢磨する二人は素晴らしいと思うのである。
本気で挑むからこそ見える景色がある。どんなシステムであってもそこには真剣がある。次の世代に期待したい・・・と、じじぃは思うのであった。
そして、クラシックと言えば、前回優勝者の石橋選手。大体、こういった大きな大会はディフェンディングチャンピオンとして特別枠があったりするのだが、そこはPBT、勝者には厳しい(笑)それでも、少しばかりハンデがもらえるのだが、それを生かすことが出来なかったようだ。また一から出直しだが、彼も努力の人、必ず這いあがってくることだろう。
PBT classic 2017は来年早春の小野湖で開催される。今季同様にFacebookを使ってリアルタイムな大会情報をお伝えする予定だ。もちろん、プレスとなるお手伝いも募集します。我こそはという方は連絡お願いします。
PBT2017は、参加者や支援ショップ様、会場等のご協力をもって無事に終えることが出来ました。ありがとうございました。
来期の開催については、決まり次第ホームページで発表いたします。皆様のご参加を心よりお待ちしております。