タイトル<初心者の初心者による初心者のためのPBT初参戦記>
私は初心者なので釣りのことは皆様のご参考になるようなことは殆ど書けません。PBTやトーナメントにいつかは参加してみたいと思っている人や ボートでバス釣りをしたことが無い人、PBTメンバーってどんな人?と思っている人が少しでもお気軽に参加できれば、数々の失敗をした私が反面教師になる ことができればと思い書いてみました。
私がPBTの存在を知ったのは某ホテルで結婚式の準備をしている時でした。ロビーで見たことのある方が座っていらっしゃいました。GUTSさんで
す。初対面ですが、こちらは釣りビジョンやブログを毎日のように拝見させていただいてました。そのことを嫁に話すと大胆不敵にもGUTSさんに話しかけてい
くではありませんか。最初はかなり驚いていらっしゃいましたが、とても感じの良い方で、なんでもバスプロの菊元さんをお待ちとのこと。「バス釣りされるん
ですか?」と聞かれたので、≪金と暇はうなるほど無い≫私は、いつかはアルミボートを買ってトーナメントに参加したい旨を話しました。すると「PBTならノン
ボーターで参加できますよ」と教えてくださいました。その後、到着された菊元さんとGUTSさんのご配慮でいっしょに記念撮影までしていただき、私が感激
してお礼を言うと笑顔で去って行かれました。
しかし、ペアトーナメントは自分だけがノーフィッシュだったら・・・しかも自分は消化管の難病(クローン病という病気です)なのでよくウ○コがしたくなるからそれも同船した方
に申し訳ないなぁと考えた結果、一人で参加できるCAST杯に出場しようと思い、アルミボートを買うまでに薄給の私は1年の時間が経っていました。
購入後、CAST杯第1戦に向けて解禁直後の小野湖に行ってみましたがいきなりフットコンが作動しません。すぐ近くでPBT発案者の一人であり、ノリーズプロスタッフの田中さんが釣りされていました。プラ中なので真剣に釣りされており、サングラスとお髭
のせいかちょっと怖そうに見えます。「あ、ああ、あのプラクティス中お邪魔してすみません、フットスイッチがカチカチ言わなくなったんですけど、同じよう
なご経験ありますか?」恐る恐る聞いてみるとすごく親切にいろいろ教えてくださいました。結局、エレキはフットスイッチ側面の電源スイッチが入っていない
だけでした(恥)。田中さんは以前、ブログで初心者の方の同船を募集されており、私のようなものでも同船をお願いすると快く承諾してくださいました。その
後、それは現実となります。
そしてCAST杯第1戦当日、前日からの雨で水温低下と濁り、参加者の半数以上がノーフィッシュ。もちろん私もノーフィッシュ。大会後、他の参加
者は常連の方が多く、いくつかの仲良しグループができており皆で協力して楽しそうにボートを片付けています。トーナメント初参加で知り合いも殆どいない
私、しかも人見知りとくれば当然一人寂しくスロープでボートを片付けることになります。平日休みで普段は殆どが一人釣行の私でもこの状況はさすがに寂し
かったです。
すると横でボートを片付けされていたPBTのウクレレさんこと三澤さんが話しかけてきてくださいました。そして私がボートをカートップしようとし
ていると近くで談笑されていたPBTのメンバー、河口さん、須藤さん、田中さん、藤高さん達がみんなでボートを持ち上げてくださいました。この時ほど人の
優しさが身にしみたことはありません。 込み上げてくる涙を必死にこらえ、お
礼を言いました。するとPBT代表の藤高さんがPBT第1戦に誘ってくださいました。私が持病の事を話すと「そんなもん、茂みなんかいくらでもあ
るから気にせんでええ」と言ってくださいました。理論的で冷静な田中さんとは正反対のタイプの豪快で熱い人ですが、とても優しい人です。
CAST杯から数日後、田中さんのVハル艇に同船させていただきました。クランク、ラバジ、ネコリグ、テキサス、いろんな釣り方で次々にバスが
ヒットします。そしてキャスト精度、衝撃でした。初歩的なことも知らない私に丁寧に釣り方を教えてくださいました。田中さんのJB時代のお話やバスプロ田
辺さんとのお話もしていただき大変楽しく勉強になった釣行でした。田中さんの釣りの腕と人柄に惚れ込んだ私は頼み込んで弟子(自称)にしていただきまし
た。
PBT第1戦の前日の夜は懇親会に参加させていただきました。私は人見知りなので営業職の嫁を連れていきましたが、嫁なんて連れて来ているのは私
だけで完全に浮いてしまいました。しかし皆様に暖かく迎えていただき、藤高さんと田中さんの間の席でいたれりつくせりでご配慮いただき大変楽しい時間を過
ごさせていただきました。私がノーフィッシュのことを心配していると、「同じポイントで同じルアーを使って同じアクションでもその人にしか釣れない魚は存
在するし、正解なんて誰にもわからないんだから自分の釣りをすればいいんだよ」と言ってくださいました。
ようなトークや森〇さんと須〇さんの下ネタトークで爆笑の連続でした。参加された皆さん全員が本当にいい人ばかりで最高に楽しい飲み会でした。嫁は猫か
ぶって殆ど喋らずニコニコと酒ばかり飲んでいます。河口さんが気を使って嫁に話を振ってくれていました。帰りの車中、嫁が河口さんのことをただの優しいお
じさんだと勘違いしていたので「あの方は島パターンを発見されて何度も優勝されてるすごい人なんだぞ」と説教しておきました。
そして大会当日、ペアになったのは初出場の西岡さん。お互いPBT初出場同士のペアになりました。西岡さんは23歳、自称初心者で小野湖ではあま
り釣りされたことはなく今回も久しぶりとのことでした。スタート時、エリア選択ですが、厚東川方面は兄弟子ウクレレさんや田中先生でも苦戦されていたので
評判の良い太田川方面をお勧めしてみました。開始5分、ウクレレストレッチでいきなり西岡さんのスピナベDゾーンに1200gがヒット!「いいエリアです
ね♪」と西岡さん。よかったーああよかった♪自分が釣るより嬉しい~これがペアトーナメントの醍醐味か!西岡さんのおかげで開始5分でノーフィッシュから
の開放。「まだ誰も釣ってないでしょうね」と二人でほくそ笑む。
2時間くらい経過して崖崩れ前のシャローでまたも西岡さんのDゾーンに今度は1400gがヒット。「この人スゴイ!」背ビレが手にぶっ刺さりなが
らもなんとか私がヘタクソなハンドランディング。そして西岡さんとガッチリ握手。その後、島の反対側の護岸エリアで私のモーグルクランクDR(中古品)に
キロフィッシュ確実のバスがヒット。「きました!やったー♪」待ちに待った私のトーナメント初フィッシュでしたが3回、いや4回はジャンプさせてしまった
為、ボート間際でバラシてしまいました。しばらく茫然自失。ネットがあれば・・・いや、田中先生はネット無しでも殆どバラシはありません。腕の問題です。
お昼頃から強風になり移動しているとえらく速度が遅い。「全速ですか?」「全速です」なんとバッテリー切れ。しかし、この日、私の車には積みっぱ
なしのバッテリーが2発ありました。それを取りに行けばまだ釣りができます。幸い、岸が近かったのでルアーケースをパドル代わりに手に持って二人で手漕ぎ
で岸を目指します。途中、近くで釣りをされていたPBT参加者のボートがこちらの異変に気付かれたようで50mくらいまで近寄って来られましたが「迷惑か
けるわけにはいきませんね」と二人で話し、気付かないふりをしてひたすら漕ぎます。手が攣りそうでしたがなんとか岸までたどりつき崖をよじ登ります。崖を
登って藪こぎしていると「ぐえっ」なぜか木にロープが張ってあり、すっ転びました。顔を上げると看板が、「マムシに注意」。ようやくバッテリーを調達して
ついでにハンドコンも装着して2機掛けに。「2機掛けって速いですね」小野湖ではエレキ2機掛けと予備バッテリーの重要性を痛感した初参加ペアでした。
その後、帰着時間ぎりぎりまで粘りましたが追加無しで結局1200gと1400gの2匹で帰着。しかしライブウェルの魚を覗くと1200gの方が
まさかのデッド。バックシートで魚の様子をマメにチェックしていなかった私のミスでした。西岡さん、バスさん本当にごめんなさい。2度とこのようなことの
ないよう、細心の注意を払いたいと思います。結局、私のバラシとデッドが無ければ合計3匹でおそらく4000g前後、お立ち台も狙えたはずでした。ボート
の片付け後、「今日は楽しかったですね。ありがとうございました」と西岡さん。こちらこそありがとうございました。西岡さんのボートに乗せていただいて本
当に良かったです。たくさんの反省点とペアトーナメントの素晴らしさを知ったPBT初戦でした。