PBT第2戦
片道180Kmで約3時間半の道のりは遠い、JBのメンバーならどうってことない移動なんでしょうが、山口県内のダム湖を転戦するPBTでは、ほぼ山口県横断です。だからプラクティスには入りません。って言うか往復で車のガソリンタンクがほぼ空になります。
でも、事前情報は集められるものでNBC広島チャプター戦のレポートやプラに入った方々のフェイスブック等で、弥栄ダムではいまだにネストが存在しており、しかもネストがらみの大型バスも多数目撃されて、しかも戦略として成立しているということ。
そういまだに弥栄ダムは「春」を意識させるシーズンということです。これは、ネストの魚(特に卵やフライを守っているオス)を釣るということではなく、アフタースポーニングから食性が回復傾向のビッグママのエリアを選択するためにネストやネスト跡を見つける事が重要だと考えているので、事前情報はの収集は大切です。ということで、事前情報では小瀬川筋と本湖にネストが見られるということなので、本命は小瀬川筋に決定!
そしてポイントは実績の高い公園の道路跡!そこでジャンボグラブのテキサス(このためにテキサス・ジグ用ロッドと言われるロッドを10年以上ぶりに揃えました。もちろん中古ですが何か?)でリミットを揃える。
最終的にはプラに入ったバックシーターを抽選で引き当て、バッグリミット3匹のうち2匹を釣ってもらうこと(1匹は自分でがんばって釣る)です。さて大会当日の抽選では見事にプラクティスに入ったバックシーター!
第1戦の優勝ペアののバックシーター!であるウクレレこと三澤選手を引き当てました! … 何か?
プラクティスは美和筋に入りインレットのシャローカバーからキロクラスを2本獲ったとのこと、私のプランには無い選択ですが、美和筋の違うインレットで過去にいい思いであるので、そこに入って様子を見ることにし、クランク、チャター、テキサス、ダウンショット(バックシーターは「ダイラッカ」も投げてましたね)と一通りやってみますが反応が無いし、何より美和汁でリールから臭気が感じられるようになったので、そそくさと退散。
ウク選手からも抗議がなかったので本命の小瀬川筋に移動。
移動中に河口艇でのルール
1.バックシーターは釣るべし!
2.バックシーターはビッグサイズを釣るべし!
3.バックシーターはボーターのポイント獲得に貢献すべし!
4.できないものは即下船!
を良く理解できるように優しく説明することも忘れていません。
さあこれで明確な目的ができましたね!
試合終了までボートに乗っているには釣るしかないのです。
小瀬川筋に入り、上流に向かって左側の小規模なインレットの絡むワンドの様子を見ますが、生命感が感じられず、どんどん進みます。
水温はスロープ前と対してかわらず21℃台です。
やがて遊歩道下の石垣エリアの手前まで来ると、シャローにボトムが白っぽくなったネスト跡らしきものをいくつか発見し、ついに1200クラスの魚がネスト上にいるのを発見しました。
「あれバスだよね?」
「バスです!!」
「やっちゃう?」
「やっちゃいますか?」
「XXイドスイマーでひっかける?」
なにやら悪魔のような会話がボート上では囁かれていますが、冗談ですからね!
そこは良心ある大人アングラーです。後指さされるようなことはしません。
シャローに沈む大岩の影に、インチワッキープラス+マグナムスワンプを
投げてフォール中のバイトを待ちますが、バイト無し。
着底後ポーズ、バイト無し。小刻みにシェイク&ポーズでバイト有。
案の定チビバスですが350gでキーパーサイズなのでとりあえずキープ。
そのまま上流方面へ流して、ネストを探しますが見つかりません。
途中「小瀬川の申し子」藤高選手と「神の子」坂田選手のペアが見えましたので、最上流が空いているはずです。
ここまで来て最上流を見なければ後悔すると考え、最上流に行ってみますが私の手に負える魚ではなくこれ以上いると見えバスに翻弄されて時間を浪費してしまうと判断して、再び下ります。
私の本命と考えていた道路跡には小瀬川筋にあがって来たときに既に先行者が陣取っていましたが、今は姿も見えませんので、道路跡とエッジを攻めてみますが反応なし。というか道路跡の攻め方のイメージが全く湧いて
こなかったです。
ただズルズル引くだけ?それともエッジ上のみ引いてくる?
まだまだテキサス・ジグ初心者です。
対岸のネストが見えたストレッチに戻ります。シーズン的には既に産卵が終ってオスがネストを守ってる状態だとすると、
「小野湖に当てはめるといつ?」
「PBTの第1戦ぐらいかと…」
「なら田中選手は何してた?」
「ネストより一段深い場所にいる産卵の終わったメスを狙って、ネコリグのステイでした。」
「なら、さっきのネストが見えた場所で実践してみましょう!」
「はい!」
「何投げてるの?」
「Cテールのスカッパノンでダウンショットです」
「えっ!ネコリグじゃないの?」
「最終兵器投入です。ナイショですよ、でないと師匠からまたダウンショット
に逃げたのかよ!なんて言われますから」
なるほど弟子の裏切り行為なのか…
しばらくすると「後ろで「きました!いいサイズだと思います!
河口さんランディングお願いします」
「そっちは俺のロッドが山積みだろ!反対側にまわせ!」
「無理です!お願いします!」
「何~!仕方が無い」でロッドを気にしながらハンドランディングした魚は
アフターのメス!1200はあります。
狙い通りの魚です。はっきり言ってウエイトを計る必要はありません。
だってこれを入れ替えるってことはブッチギリの優勝ってことですから!
破門覚悟で師匠を裏切った成果はでました!
そうか、バックシーターが師匠を裏切ってまで投入した最終兵器…、
在庫が少なくなったからという理由で出し惜しみしていていたなんて…
私はビンボー臭いやつです。ならば私も最終兵器を投入しましょう!
ネイルボム+デスアダーカーリー(スカッパノン)
私的にはこのワームに勝るワームはありません。溺愛です。
シャローが見えなくなくなるラインに投入して、ズル引き→障害物に当たるとステイ→丁寧にクリアしてステイ→ズル引きを繰り返し、
2,3投目にオダのようなものに引っ掛かってしまい、
「ごめん、回収するからボート動くよ」「あっ外れた」フォール…コッ!
「あれ?また引っ掛かった?」ググッ…おおっ抑え込んでる!
ビッグバス特有の抑え込むようなバイト!生命感を確認して一気にスイープしてあわせます。久々にスピニングのドラグが鳴いています。
オダに巻かれないように注意しながらやり取りし、ボート際にユラリと
浮いて来たのは50UPのビッグママでもアフターなので少しスレンダーな
マダムですがしっかり脂はのってます。
「ウク!ランディング!」有無は言わせません。
もちろんミスは許さないという無言のプレッシャーも与えておきます。
「やりました!デカイです。さっきのよりデカイです」
「やったね!」
二人の固い握手と高らかな笑い声が渓谷に響き渡る。
この時点で「お立ち台」が見えてきた。あとは350gを入れ替えるだけだ!
しかし後が続かない。
地元の人のボートも同じストレッチを流し始めている。
ようやく400gをデスアダーカーリーで釣って入替を果たすもこれが
このストレッチ限界だと思えてくる。
「このストレッチで釣れるアフターのビッグママはあれが最後だと考えよう!なら違うエリアで違う釣り方を探さないと入替は不可能だと思う。本湖に行って違うパターンを探すなら残された時間を考えると今しかないと思うけど
移動するか?」
「そうですね、そんな気がします。そうしましょう」
途中で田中選手・坂戸選手ペアとすれ違う。
モンスターを持っているらしい…しかもデカイヤツを2本あと1本が小さい
らしい… って俺たちと一緒じゃないか!絶対400gを入替えなきゃダメだ!
本湖に移動するもネストを見つけられない。
そうだよ違うパターンを探すんじゃなかったのか!沖目にある大岩の付近を
テキサスとバックシーターのダイラッカで攻めるも反応なし、
じゃあ次のダイラッカ場へ移動ということでスロープ前のフラットに行き、
私はフットボールのズル引き、バックシーターはダイラッカを時間の限り
投げ続ける。
「あっ!きた!」ついにドラマ魚がウクの投げ続けたダイラッカに反応したのだ!
次の瞬間「外れました!」
「何やってんだよ~ なんなんだよ~ 今まで投げ続けて最後がこれかよ~」ってへたりこんでます。
(何だかこのコメントって「XX for it!」で、Tさんがしでかした時の
コメントにそっくり、DNAはXXドランナー遣いには受け継がれていくもの
なのでしょう)
「いやいや、君はバックシーターとして良い仕事をしたよ」
なんて優しい言葉はかけません。
「バッグリミットの2本釣るのがバックシーターの仕事だっていったよね!なにやってんだよ!」
「まちがえなく入替サイズだったよね!」
「そうです…」
彼の師匠ばりに叱咤しておきます。
ちょっとMな彼には「アメとムチ」ではなく「ムチとムチ」です。ハードルを高くしてあげると毛穴から血が出るほどがんばります。
次戦の抽選が楽しみです。
しかし、80g差で準優勝 個人的には優勝した長岡選手には完全に釣り負けてます。80g差まで詰め寄れたのは三澤選手の協力が
あったからこそです。三澤選手本当にありがとう。
長岡選手おめでとう!しかし次の川上戦までにはジグ&テキサスを
マスターしてリベンジ狙ってます。
ロッド:DAIWA BL-691MLFS
リール:DAIWA 11CALDIA 2506
ライン:5LB
ジグヘッド:DECOY NAIL BOMB 3/32OZ
ワーム:DEPS DEATHADDER CURLY(スカッパノン)