噂では全く釣れないという弥栄湖。実際にはバスが釣れないのではなくて、キーパーが釣れない。PBTはキーパーサイズを30cmとしているので、弥栄では時期が悪いとそれなりに高いハードルになってしまうのです。30cmというとウエイトにして300g前後。つまり、約1000g/3匹が最低ラインということです。
しかし、当日は釣り日和の雨・・・大雨?土砂降り??・・・こりゃ降りすぎでしょ。一時は雨のカーテンが襲ってくるのを目の当たりにしたほど。湖面を音を立てて迫ってくるスコールはまるで生き物のようでした。逃げ場所なんてありません。流石に異常気象かなと思うほどの降りっぷりでした。
この雨も昼ごろには小康状態になり、ウエイインの時にはすっかり止んでました。参加者の結果を見ると、雨のピークまでにウエイトを揃えるか、ピークを過ぎた昼ごろに揃えたペアが上位を占めた。雨がプラスに働くと言っても、やはり限度があるようだ。
そして、もう一つのキーが増水。各インレットからはどんどん水が入り込んでした。そして、それと伴って濁りも入り込んでいた。これも今回の弥栄攻略の大きなキーになっていたようだ。
今回の参加は11組。数グラムで順位を落としてしまうようなシビアな大会において、ペナルティーほど痛いものは無い。PBTではペナルティーの対象になるのは帰着遅れのみ。しかし、今回その痛手を負ったペアが3組いた。しかも、その内一組はなんと1100gのペナルティー。これが絶妙の爆笑ウエイインになるとは・・・。それではウエイインの順に見ていくことにしましょう。
まずは11番フライトの河村/吉元ペア。今回の最年長ペア。シニアハンデが欲しいとの要望が選手からあったのだが、まだまだ大丈夫です。釣りは若さより経験ですから!でも・・・物忘れが始まるお年頃なのか、なんと帰着時間を間違えて1100gのペナルティー!そのウエイトは・・・。
1110g・・・ということは・・・・10g!!いや~マイナスにならなくて良かったですね。しかし、こんな盛り上げ方をしてくれなくても・・・ねぇ!
続いては山藤/田中ペア。ノンボーターの田中選手は今年のFeeD BASSフォトトーナメントおかっぱりIN白竜湖の覇者です。心強いペアをパートナーにしたチーム広島のウエイトは・・・。
1610g・・・・微妙な感じですね。まあ、先のペアの161倍ですから立派なウエイトなんですが。キロ弱のナイスキーパーを入れたものの後が続かなかったようです。第2戦を欠場した山藤選手は早くも黄色信号が点灯しております。
続いては藤高/坂田ペア。こちらは県内西方面在住のペアです。
1540gとちょっと消極的なウエイト。なんでも小瀬の最上流でトンデモフィッシュを掛けたのですが、期待通りのバラシだったようで・・。まだまだ徳積みがたりないようですね。でも、そんな魚をパートナーに見せれただけでも株は上がってますよ!女の心は分かりませんが、中学生のハートはがっちり掴んだのは間違いないです!
続いて河口/阿部ペア。なんと、前回の第2戦の優勝ペアがここでも再現。しかも、河口選手は先日、小野湖で行われたCASTのボートトーナメントでも優勝と波に乗り切ってます。脂も乗り切ってますが。
スケールの表示は1390g。でも、正式記録は1290g。そうです、1分の帰着遅れです。「俺の小野湖の魚の1匹分より小さいよ・・・。」と嘆いた同選手。昼過ぎには、この試合は切り捨てモードだったようです。まあ、悪いことは忘れましょうね。肝心なことも忘れる年頃なんですけど。
続いて小方/太田ペア。前回のBF賞で勢いがついたかのように思われたが、期待通りの中途半端ぶりを発揮していました。
「ロリー!!!」と叫びながらウエイイン籠に魚を入れていました。ウエイトは1450g。順位も、これまた中途半端な8位。これで第1戦から9位、8位、8位と中途半端路線をまっしぐらです。
前回3入賞した太田選手でしたが、今回はくじ運が無かったですね。
続いては田中/長岡ペア。そろそろ一勝が欲しいと言っていた田中選手だったが・・・。
キッカーフィッシュに恵まれずに、2090gで3位入賞。かなり良いゲームを展開していたのですが、勝利の女神は微笑んでくれませんでした。パートナーとのコンビネーションもばっちりで、田中選手がサイトで魚をキャッチする後ろで、インレットの濁りの境目を巻きで釣り、上手くまとめたようだ。今回の3位でA.O.Yランキングは1位に浮上。
続いては山崎/細本ペア。ノンボーターの細本選手は昨年のFeeD BASSフォトトーナメントおかっぱりIN白竜湖の覇者です。心強いペアをパートナーにしたチーム広島2のウエイトは・・・。(コピー&ペーストで楽チン!)
細本選手が期待に応えたキッカーフィッシュをゲット!山崎選手も強気のカバー打ちでナイスキーパーをキャッチ。そして、注目のウエイトは・・・3150g!唯一の3kg越えで見事優勝です。
細本選手の1450gは誰もがこのままBF賞だと思ってました。ただ一人、不気味な笑いをしていた人も除いて・・・。
気になる釣り方&タックルは本人のレポートでじっくり語ってもらいましょう。
続いては藤本/中崎ペア。先の魚の後には少々気後れするのだが、これも順番なので仕方ない。こちらも県内西組。今回は居住地でペアになるのが多いです。
このペアも1分の帰着遅れで-100g。ウエイトは1630gです。ペナが無くても順位は変わらなかったのだが、ウエイトポイントが変わってしまうので、ちょっともったいないです。
中崎選手は今回の5位を加算してR.O.Yランキングをブッチギリで独走中。つうか、A.O.Yランキングよりも高得点ですから(笑)
続いては嶺山/城間ペア。こちらもノンプラの県内西組。
堂々の2730g。見事2位に入賞です。ルーキーイヤーの昨年の活躍から今期が期待されていた嶺山選手でしたが、早々に表彰台ゲットです。第2戦を欠場しているので、A.O.Yランキングは下位だが、内容は実に不気味だ。残り二戦の巻き返しが恐ろしい。
城間選手は前回の川上戦に続いて、きちんと仕事をしました。しかも、キッカーフィッシュですから、見事なものです。どんどん得意な釣りを増やして、自分だけのパターンを構築していってくださいね。
続いては羽田野/下薗ペア。現在A.O.Yランキング1位の羽田野選手。九州からの参戦ということでこちらもノンプラ組。
まさかの大失速で1050g。物言いが付きそうな魚が3匹・・・。これは気分を切り替えて残り二戦をがんばりましょう。
そして、取りを務めるのは山根/須藤選手。ずっと後ろのほうで不気味な笑いを浮かべていた山根選手だったが・・・。
ドーン!!!来ました!!!!これぞキッカーフィッシュです。一匹で2090g、3位入賞(同ウエイト)です。ルアーはお決まりのログです。もう、これは譲れないそうです。
もちろん文句なしのビッグフィッシュ賞も受賞。そして、2000オーバークラブ3人目の入会です(笑)
県内のバスフィールドも安定期に入って、2kgフィッシュの声を聞くようになったが、大会での2kgは本当に価値があると思います。バットからグイ~ンと入って、もう興奮して、手が震えて・・・。正直、表彰式では何を言っているのか分かりませんでした(笑)そして、この1匹だけで終ってしまうところも山根選手らしいところ。シャツの着こなしは疑問符が残るが、今後に期待したい。
今回の上位陣の結果を見て思ったのは、バックシートの選手の活躍ぶりだ。3位の山根/須藤選手は1匹なので、別として、長岡選手は700gの魚、城間選手は1kgオーバーの魚、そして、優勝の細本選手は1450gと、いずれも良い仕事をしている。
ペア戦ということで、お互いのよいところを存分に出せたペアが上位に残るというのはとてもよい結果がと思っている。これからもプライベートの釣行も含めて、連絡を取り合って仲間の絆を深めていって欲しいと思う。
釣りを通じて知り合った仲間たち。切磋琢磨してこれからも盛り上がって行きたいと思う。
今回のエリアを大雑把に見ると優勝ペアは美和。2位は本湖中流。3位は美和(田中/長岡)と本湖の会場対岸(山根/須藤)。もちろん、キッカーが入らないと表彰台には上がれない。しかし、5位以下の選手達にもそれぞれのドラマがあったと思う。是非ともレポートを書いて欲しい。決して上位陣のエリアだけが正解だった訳ではないと思う。
目まぐるしく変わる天候の変化についていったものがプライムタイムを逃さなかったのかもしれない。とても当たり前のことだが、トーナメントはエリア、釣り方、アプローチなど複合的な要素が合わないと結果は出ない。
今回のような大雨の中では集中力を切らさないように釣りをするのも大切なことだ。例えば快適なレインウエアやブーツなど。そして、食事。体温をあまりに下げるものもいけない。ボートフィッシングに慣れている者は、パートナーへの配慮があれば、一段と有利にトーナメントを進めることが出来るだろう。
ペアトーナメントを通じて沢山のことを学び取って、人生に役立てて欲しいと思う。
な~んて、久しぶりにまともなことを書いて見ました。
クラシックチャンプの意地を見せた山崎選手。そして、細本選手。
おめでとう!間違いなく、貴方達は一番輝いていました!
今回の上位陣の面々です。誇らしげな顔を見てやってください。
今回は副賞として広島のショップFeedさん商品券が贈呈されました。
ご協力ありがとうございました。